面接でキャリアプランはどう答える?採用担当が見ているポイント・回答例・NG例

面接のキャリアプランで採用担当が見ているポイントをペンギン先輩が解説するアイキャッチ画像 20代の転職・キャリア

転職面接で、

「今後どのようなキャリアプランを考えていますか?」

と聞かれて、困った経験はありませんか。

「5年後なんて分からない」
「管理職になりたいと言えばいい?」
「成長したいではダメ?」

将来のことなので、明確に答えられない人がいても不思議ではありません。

実際、採用担当として面接をしていたときも、10年後まで完璧なキャリアプランを作ってほしいとは思っていませんでした。

キャリアプランの質問で見ていたのは、

「現時点で、この人は何をやりたいと思っているのか」

という本人の意思です。

反対に、

「入社してから考えたいです」

「いろいろ勉強したいです」

「とにかく成長したいです」

だけでは、何をしたい人なのか分かりません。

この記事では、採用担当として実際にキャリアプランを質問していた経験から、面接官が見ているポイント、1分で伝える答え方、回答例、評価しにくいNG回答まで解説します。


面接官はなぜキャリアプランを聞くのか?

私がキャリアプランを質問していた一番の理由は、入社後に何をしたいのか、会社で何を実現したいのかを確認するためです。

具体的には、

  • 会社で何をやりたいのか
  • 入社後に何を実現したいのか
  • 将来どのような仕事をしたいのか
  • そのキャリアを自社で実現できるのか
  • 転職理由や志望動機と一貫しているか

などを見ていました。

面接官が未来を予想してほしいわけではありません。

重要なのは、

「現時点では、自分はこうなりたい」と意思表示できることです。

将来、考えが変わることは当然あります。

それでも、今の時点で何を目指しているのかが分かれば、採用担当も「だからこの会社を受けているのか」と理解できます。


キャリアプランは「短期・中期・長期」で考えると答えやすい

面接では、

「今後どのようなキャリアプランを考えていますか?」

と比較的抽象的に質問していました。

最初から、

「1年後は?」

「3年後は?」

「10年後は?」

と細かく聞いていたわけではありません。

まずは応募者自身に話してもらい、気になったところを深掘りします。

そこで、キャリアプランを考えるときにおすすめなのが、短期・中期・長期の3段階です。

短期:1年以内

まずは、

「入社後、何ができるようになりたいか」

を考えます。

例えば、

  • 担当業務を一人でできるようになる
  • 商品やサービスへの理解を深める
  • 既存の経験を活かして成果を出す

などです。

いきなり大きな目標を掲げる必要はありません。

まず入社後に何をするのかを伝えます。

中期:3年以内

次に、

「どのような仕事や役割に挑戦したいか」

を考えます。

例えば、

  • 後輩育成に関わる
  • 新しいプロジェクトを担当する
  • 業務改善を進める
  • より専門性の高い業務を担当する

などです。

短期で身につけた経験を、次にどう広げるかを考えると自然につながります。

長期:5〜10年以内

最後に、

「将来的に何を実現したいか」

を考えます。

例えば、

  • 管理職としてチームをマネジメントする
  • 特定分野の専門家になる
  • 新規事業に関わる
  • 海外事業に携わる

などです。

ここまでつながると、採用担当としても将来像を理解しやすくなります。

つまり、

短期:まず何をするか
中期:何ができるようになりたいか
長期:最終的に何を実現したいか

この順番です。


キャリアプランは1分程度で答えれば十分

キャリアプランを最初から長々と説明する必要はありません。

私の場合は、1分程度で概要を話してもらえれば十分だと考えていました。

気になるところがあれば、こちらから、

「なぜそう思ったのですか?」

「その仕事に興味を持ったきっかけは?」

「当社でどのように実現したいですか?」

などと深掘りします。

面接では、すべてを一度に説明するより、

結論を簡潔に伝えて、質問された内容に答える

ことを意識した方が会話もしやすくなります。


面接で評価しやすかったキャリアプラン

私が評価しやすいと感じたのは、本人が入社後にやりたいことを具体的に伝えてくれる回答です。

特に、

  • 入社後に何をしたいのか
  • どのような能力を身につけたいのか
  • その能力をどう仕事で使いたいのか
  • 将来的にどんな仕事をしたいのか

までつながっていると理解しやすくなります。

ここで重要なのは、会社のキャリアパスを完璧に当てることではありません。

多少認識が違っていても、

「自分はこうなりたい」

という意思が伝わる方が評価しやすいです。


「管理職になりたい」は悪い回答ではない

「管理職になりたいと言うと、偉くなりたいだけだと思われないか?」

と心配する人もいるかもしれません。

私はむしろ、上昇志向が感じられるためプラスに捉えていました。

ただし、

「将来は管理職になりたいです」

だけでは、そこまでの道筋が分かりません。

例えば、次のようにすると具体的になります。

回答例

短期的には、まず担当業務を一人で任せてもらえる状態を目指したいと考えています。3年以内には、自分自身が成果を出すだけでなく、後輩育成やチーム内の業務改善にも関わりたいです。長期的には、これまで身につけた経験を活かして、チーム全体の成果に責任を持つ管理職を目指したいと考えています。

これなら、

担当者 → 後輩育成 → 管理職

という流れが見えます。

「管理職」という肩書きだけではなく、そこまでに何を経験したいのかまで考えてみましょう。


「勉強したい」「成長したい」だけでは弱い

キャリアプランで評価しにくかったのが、

「いろいろ勉強したいです」

「もっと成長したいです」

「入社したら頑張りたいです」

といった抽象的な回答です。

前向きな言葉なので、一見すると問題がないように思えます。

しかし、採用担当からすると、

「具体的に何をしたいのだろう?」

「何を目指しているのだろう?」

と感じます。

そしてもう一つ気になるのが、受け身に聞こえることです。


会社は学校ではない

少し厳しく聞こえるかもしれませんが、会社は学校ではありません。

会社は事業を行い、利益を生み出す場所です。

そのため、

「御社で〇〇を勉強したいです」

だけでは、

  • 会社から何かを与えてもらう前提になっていないか
  • 学んだことを何に使うのか
  • 会社にどのような価値を提供するのか

が分かりません。

もちろん、勉強すること自体が悪いわけではありません。

問題は、学ぶことがゴールになっていることです。

例えば、

「〇〇について学びたいです」

よりも、

「〇〇の知識を身につけて△△を担当できるようになり、将来的には□□の分野で成果を出したいです」

の方が、キャリアプランとして理解しやすくなります。

学ぶ → できるようになる → 会社で活かす

まで考えてみてください。


キャリアプランが決まっていなくても問題ない

「10年後に何をしているかなんて分からない」

これは当然だと思います。

仕事をしていれば、

  • 興味のある仕事が変わる
  • 得意なことが見つかる
  • 会社の事業が変化する
  • 家庭環境が変わる

こともあります。

そのため、10年後まで完璧に決めておく必要はありません。

ただし、

「分かりません」

「特に考えていません」

だけで終わるのはおすすめしません。

採用担当側も、何をしたい人なのか判断できないからです。

例えば、

現時点では〇〇の専門性を高めたいと考えています。将来的な役職までは決めていませんが、まずは〇〇を一人で担当できるようになり、その後はより幅広い業務にも挑戦したいです。

これでも十分に意思は伝わります。

完璧な計画より、現時点での方向性を伝えることが重要です。


キャリアプランと会社が合っていなければ不採用になることもある

キャリアプランでは、自分がやりたいことだけを話せばいいわけではありません。

そのキャリアを応募企業で実現できるのかも重要です。

例えば、海外事業部がなく、今後も海外展開の予定がほとんどない会社で、

「将来は海外事業部で働きたいです」

と話したとします。

会社側からすると、その希望を実現できません。

本人が入社しても、

「やりたい仕事ができない」

となる可能性があります。

このような場合は、本人に詳しく確認しますし、ミスマッチが大きければ不採用になることもあります。


会社について少し間違っていても問題ない場合もある

一方で、会社のキャリアパスを100%理解している必要はありません。

企業研究をしたうえで、

「将来的には〇〇にも挑戦したいです」

と話してくれた内容が、現在は一般的なキャリアではなくても、実現可能性があるなら私はプラスに感じます。

なぜなら、

「この会社で自分はこうなりたい」

と考えて応募していることが分かるからです。

採用担当が求めているのは、会社の将来を正確に当てることではありません。

自分で企業について調べ、そのうえで自分の意思を伝えることが大切です。


キャリアプランは転職理由・志望動機との一貫性も見られる

キャリアプランだけ完璧に作っても十分ではありません。

面接では、

退職理由 → 転職理由 → 転職活動の軸 → 志望動機 → 入社後にしたいこと → キャリアプラン

がつながっているかを見ています。

例えば、

転職理由

〇〇の専門性を高めたい。

志望動機

〇〇の専門性を高められる環境に魅力を感じた。

短期

まず〇〇の実務経験を積みたい。

中期

〇〇を一人で担当できるようになりたい。

長期

〇〇の専門家として組織に貢献したい。

この回答なら、すべてが一本の線でつながっています。

一方、

「専門性を高めたい」と転職理由で話していたのに、キャリアプランでは全く違う職種を希望していると、

「結局、この人は何をしたいのだろう?」

と感じます。

質問ごとの模範解答を作るのではなく、自分のキャリア全体に一つの軸を作ることが重要です。


キャリアプランのNG回答4選

NG①「頑張りたいです」

入社後は仕事を頑張りたいです。

意欲は伝わりますが、キャリアプランにはなっていません。

「何を頑張るのか」「どうなりたいのか」まで具体化しましょう。

NG②「いろいろ勉強したいです」

御社でいろいろなことを勉強したいです。

学ぶ姿勢は大切ですが、受け身に聞こえる可能性があります。

学んだ結果、何ができるようになり、会社にどう貢献したいのかまで伝えましょう。

NG③「まだ分かりません」

将来を完全に決める必要はありません。

それでも、

「現時点では〇〇を目指しています」

という方向性は伝えられます。

NG④ 会社では実現できないことを話す

会社に海外事業がないのに、

「海外事業部で働きたいです」

と答えるなど、企業の事業内容と明らかに合っていない回答は注意が必要です。

企業研究をしたうえで、自分の希望を実現できる会社なのか確認しましょう。


キャリアプランの回答例3選

回答例① 管理職を目指す場合

短期的には、まず担当業務を一人で任せてもらえる状態を目指します。3年以内には自分自身が成果を出すだけでなく、後輩育成や業務改善にも関わりたいです。長期的には、チーム全体の成果に責任を持てる管理職を目指したいと考えています。

回答例② 専門性を高めたい場合

まず1年以内に〇〇の業務を一人で担当できるようになりたいと考えています。その後は経験を積みながら、3年以内にはより難易度の高い案件にも対応できるようになりたいです。長期的には〇〇分野の専門性を高め、周囲から相談されるような存在として組織に貢献したいです。

回答例③ まだ将来像が完全には決まっていない場合

将来的な役職までは明確に決めていませんが、現時点では〇〇の経験を積みたいと考えています。まずは担当業務を一人で任せてもらえる状態を目指し、その後は関連する業務にも経験を広げたいです。実務経験を積みながら自分の専門性を見極め、長期的には強みを活かして組織に貢献できる人材になりたいと考えています。


新卒と中途でキャリアプランの答え方は違う?

キャリアプランについては、新卒と中途で大きく考え方を変える必要はないと考えています。

どちらも重要なのは、

「自分はこうなりたい」という意思を示すことです。

もちろん、中途採用ではこれまでの経験があるため、

「これまで〇〇を経験したから、今後は△△を目指したい」

と過去の経験とつなげられると、より説得力があります。

新卒の場合は、社会人経験がないので、

「まず〇〇を経験したい。その後△△に挑戦したい」

という形でも問題ありません。

完璧なキャリアプランを求めているわけではありません。


キャリアプランが会社と合わないなら、むしろ入社前に分かった方がいい

ここは、応募者側にも伝えたいことです。

キャリアプランを正直に話した結果、

「この会社では自分のやりたいことを実現できない」

と分かることがあります。

それは必ずしも悪いことではありません。

例えば、自分は将来的に海外で働きたい。

しかし、応募企業には海外事業がほとんどない。

面接で希望を隠して入社できたとしても、数年後に、

「やっぱり海外で働きたい」

となれば、再び転職を考える可能性があります。

会社側も同じです。

実現できないキャリアを希望している人を採用すれば、ミスマッチになる可能性があります。

だからこそ、面接は、

会社が応募者を選ぶだけの場ではありません。

応募者も、

「この会社で自分のやりたいことを実現できるのか」

を確認する場です。

キャリアプランが合わないなら、入社前に分かった方がお互いに無駄な時間を減らせます。


面接前にキャリアプランを作る5ステップ

キャリアプランが思いつかない人は、次の順番で考えてみてください。

1.転職で実現したいことを書く

まず、

「なぜ転職するのか」

を整理します。

2.1年以内にできるようになりたいことを書く

入社直後に身につけたい能力や経験を考えます。

3.3年以内に挑戦したいことを書く

短期で身につけた能力を使って、次にどのような役割を担いたいか考えます。

4.5〜10年後にどうなりたいかを書く

管理職、専門職、新規事業など、大きな方向性を考えます。

5.応募企業で実現できるか確認する

最後に、求人票・採用ページ・事業内容などを確認します。

ここが重要です。

自分がやりたいことと、会社でできることが重なる部分を探してください。


まとめ|キャリアプランは「未来」ではなく「今の意思」を伝える質問

キャリアプランを聞かれると、

「10年後なんて分からない」

と思うかもしれません。

しかし、採用担当も未来を正確に当ててほしいわけではありません。

知りたいのは、

「現時点で、あなたは何をしたいと思っているのか」

です。

完璧でなくても構いません。

途中で変わることもあります。

ただし、

「頑張りたい」

「勉強したい」

「成長したい」

だけでは、あなたの意思は伝わりません。

短期:1年以内に何をするか

中期:3年以内に何ができるようになりたいか

長期:5〜10年で何を実現したいか

この3つに分けて考えると、キャリアプランはかなり作りやすくなります。

そして、その内容が会社と合わないことが分かったとしても、無理に合わせる必要はありません。

面接は、企業に気に入られる回答をするだけの場所ではありません。

自分がやりたいことと、会社が提供できる環境が合っているかを確認する場所でもあります。

キャリアプランは、そのために自分の意思を伝えられる質問です。

キャリアプラン以外にも、退職理由・転職理由・志望動機・自己PRなど、面接では回答同士の一貫性が重要です。面接全体の質問を確認したい方は「転職面接でよく聞かれる質問20選|面接官の意図と評価される回答」も参考にしてください。

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